ナイト・オン・ザ・プラネット  


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ジム・ジャームッシュ監督がオムニバス形式でおくる悲喜こもごもな映像世界。
「タクシードライバーとそのお客」という設定で、ロサンゼルス、ニューヨーク、パリ、ローマ、ヘルシンキの、同時刻の異なる5つの都市、5つの夜を舞台に、人と人との関わりをおもしろおかしく描いている。

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ロサンゼルス編ではタクシードライバー役にウィノナ・ライダーが出ている。
この映画のウィノナ・ライダーはとにかくかわいい。
煙草スパスパ、ガムをくちゃくちゃ、乱暴な言葉遣い、ファッションも小汚く(でもなんだか着こなしがうまい)、横柄な態度…それでも、いやだからこそなのか、とにかくキュートなのだ。
背がちっちゃいので運転するときは電話帳をお尻の下に敷いている。
お客役はジーナ・ローランズで職業は映画のキャスティング・エージェント。
新作映画の女優選びが難航しており、いらいら気味。
ロサンゼルス空港でヴィクトリア(ジーナ・ローランズ)を乗せたコーキー(ウィノナ・ライダー)は殺伐としたロスの夜を走り出す。
コーキーの横柄な態度に呆れながらも、将来は整備工になりたいことや結婚への夢を語るコーキーの中に、彼女特有の魅力を見い出すヴィクトリア。
バックミラー越しに映るコーキーのキレイな表情も見逃さないヴィクトリアは、コーキーに「映画に出てみないか」と依頼する。
するとコーキーは迷うことなくキッパリ断るのだ。
「映画スターになれるのよ!!」と声高に説得するヴィクトリアに、「あたしの生きる道じゃないわ。あたしは整備工になりたいんだ」とコーキー。
唖然とするヴィクトリアであったが、立ち去るコーキーを見送る目はどこか温かく、わが道を毅然と生きるコーキーをまぶしく思うのだった。

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その他にニューヨーク、パリ、ローマ、ヘルシンキ編があり、触れ合いそうで触れ合わないドライバーと客の関係にクスっと笑ったり、物悲しくなったり…。
長い会話の合間合間に街を滑るタクシーのロングショットを挿し込んでみたりして、見ている者も心地いいドライブを楽しんでいるような、そんな気分にさせてくれる。

宇宙の片隅に漂う惑星…地球は、今日もそれぞれの街にそれぞれの夜を届けるのだ。

「ナイト・オン・ザ・プラネット」
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by fonda127 | 2006-10-25 13:58 | 映画 ▲Top
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