ファーゴ  


b0093261_21394689.jpg『ファーゴ』とはアメリカ、ノースダコタ州にある地名だ。
でもこの映画の舞台はファーゴから少し離れたミネソタ州ブレイナードが軸になっている。
残虐非道な殺人事件を描くこの映画、監督はコーエン兄弟。
映画の冒頭で「この映画は実話である」と説明があるのだが、どうやらフィクションらしい。
真っ白な雪と流れる赤い血のコントラストが見事なこの映画…残虐な殺人を描きながらも、ところどころにちりばめられる独特のユーモアが、観終わった後に不思議な深みを与えている。

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実は昔、この映画の世界観に強く惹かれ、映画の舞台のミネソタ州ブレイナードにいってみたことがある。

おそろしく、何もない田舎だった…。

映画にも出てくる「ポール・バニヤン」というアメリカではそこそこ有名なきこりの銅像を探してみたけど、どうやらあの銅像は映画のために作られたらしく、実在していなかった。
でも「ポール・バニヤン」の遊園地はあった…。
そして泊まったモーテルも「ポール・バニヤン INN」…ポール・バニヤンづいてみた。

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■あらすじ■
ミネソタ州ミネアポリスに住むカー・ディーラーのジェリー・ランディガード(W・H・メイシー)は借金返済のために自分の妻ジーンを誘拐し、会社のオーナーでもある義父から身代金をいただこうと考えた。
誘拐を実行するのは、前科者の従業員から紹介された妙な二人組、カール(S・ブシェミ)とグリムスラッド(P・ストーメア)。
だがジーンを自宅から誘拐した二人は、隣町ブレイナードまで逃げたところで、停車を命じた警官と目撃者を射殺してしまう。
ブレイナードの女性警察署長マージ・ガンダーソン(F・マクドーマンド)は事件を追ってミネアポリスに赴くが、その間にも狂い始めた誘拐計画は次々と犠牲者を産んでいく……。

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ストーリー的には残酷なのだが、この映画独特の「おかしさ」が私の心を掴んだ。
この映画のキャッチコピーは「人間はおかしくて、悲しい」だったはず。
うますぎるコピーだ。
とにかく出てくる登場人物がみんなおかしい。
この地方特有の方言が全編で使われ、みんな「ヤーヤー」言ってて笑える。
車のドアが開くと必ずどの車もアラーム音が鳴り響いたり、犯人たちがたてこもる部屋のぶっ壊れているテレビはザラついた映像の中で映画『死霊のはらわた』に出てくるブルース・キャンベルのメロドラマを映していたり、犯人たちと一夜を共にする見事に垢抜けてない娼婦たちは、その後の取調べ中の会話を聞いていると、彼女たちが見事にプロフェッショナルなこと、この仕事にプライドを持っていることがわかったり…などなど、コーエン兄弟の細かい「こだわり」が堪能できておもしろい。
殺人事件の話を追いながらも、合間合間の小話が妙に味わい深くて、そして楽しめる。
なんてことない会話が本当になんてことなく交わされていたり、「間(ま)」がうまい。

「動」じゃなく、「静」の中で、淡々と進むおかしくて悲しい殺人事件、不思議な世界へ誘うコーエン兄弟作品は癖になる。

「ファーゴ」
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by fonda127 | 2006-10-08 00:03 | 映画 ▲Top
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